プログラミングとは、プログラミング的思考とは何か、プログラミングで子どもが身に付けられるスキルや小学校の授業、これからの大学入試などについて説明します。
プログラミングとは簡単にいうと、「例えばロボットを動かす」「何かに触れたら回転する」するなどの目的を達成するための計画を立てることです。コンピュータは人間をサポートしてくれる強力なアイテムですが、正確な指示を出さないと思うような結果を得ることはできません。プログラミングでは三大制御「順次処理」「繰り返し処理」「条件分岐処理」が基本。どのようにすれば目的を達成できるのかを試行錯誤するプロセスにより、自分なりの考え方や方法を見出す必要があります。
プログラミングを学習することによって、新しい表現方法を身に付けることができます。ゲームやアプリなどのPC画面の中で完結するものだけでなく、ブロックと電子パーツを組み合わせてプログラミングすることにより、自分の指示通りに動くロボットを作成することも可能。プログラミングは作文や描画、工作などと同様に一つの表現方法ですが、思い通りに表現するためにはある程度のスキルやトレーニングが必要です。
プログラミングは構成した後でも、問題が見つかればひとつ前のプロセスに戻って修正、別の方法を試して実行することができます。意識しなくてもトライ&エラー(試行錯誤)を繰り返すことができ、そのプロセスを通して課題発見力、課題解決力、創造力などを身に付けることが可能です。また、どうしたら目的を達成できるかを考える過程でプログラミング的思考力を育むことができます。
プログラミング学習は、単にプログラミングスキルを身に付けることが目的ではなく、論理的思考力や情報収集力、パソコン操作の基本などの情報活用能力の基盤づくりを重視するものです。早くからプログラミングに慣れておけば、これから訪れるAI時代を生き抜く力の素地をつくることができます。
文部科学省は、情報活用能力を生きる力の基盤と位置付けており、2020年度から小学校におけるプログラミング学習を必修化しています。小学校におけるプログラミング教育では、文字入力などのパソコンの基本操作を習得しながら、達成したい目標をどのような手順や方法を組み合わせればいいかについて考えるプログラミング的思考力を身に付けることが目標です。
文部科学省では、2024年度の大学共通テストにおいてプログラミングなどの情報科目の導入を検討しています。2022年度には、高校の共通必履修科目としてプログラミングを含む「情報Ⅰ」の新設が決定。2024年度の大学入試共通テストからはパソコンによる受験も検討されているため、子どもの頃からパソコンに慣れ、プログラミング的思考能力を身に付けておくことが大切です。